こども教室≪もんじゅ≫が開室以来毎年行ってきた夏期講習の内容を、今年は大きく変えました。昨年までは3日連続、午前・午後の2回の授業、計6回の異なる授業を集中的に行っていましたが、今年は6月に個別指導コースを新設したこともあり、≪もんじゅ≫の個別指導の体験授業を、夏期講習の中に盛り込みました。具体的には、作文・読書コースと音読・書きとりコースの体験授業2回ずつを2日間で実施する夏期講習Aと、個別指導の日時と授業内容を生徒さんの希望にあわせて実施する夏期講習Bの2本立てです。まず、以下で夏期講習Aの2日間の内容をご紹介します。
●8月23日(火)午前10~12時 「ヘレン・ケラーの生涯」(作文・読書コース)
盲聾唖(もうろうあ)の3重苦を患いながらも、ラドクリフ・カレッジ(現ハーバード大学)を優秀な成績で卒業し、各国で福祉活動の拡充を呼びかけたヘレン・ケラーの生涯を、彼女が執筆した『奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝』と映画『奇跡の人』の鑑賞を通じて学習しました。改めてヘレン・ケラーと彼女を教え導いたアン・サリバン先生の文章を読むと、障がいの克服は並大抵の苦労ではないけれども、それを乗り越えた時に非常に大きな喜びが伴うことがわかります。映像からは、ヘレンとサリバン先生の苦闘が映像で生々しく伝わってきました。
●8月23日(火)午前13~15時 「都道府県と県庁所在地」(音読・書きとりコース)
都道府県の位置と県庁所在地は、小学校3年生以上の生徒さんが覚えておかなければいけない必須事項です。≪もんじゅ≫が独自に作成した47都道府県の特徴を書いた五七五17文字の歌を音読してイメージをつかんでから、「都道府県カルタ」で札を取り合います。次にプラスチック製の大きな都道府県パズルをチームで競わせて、形と位置を理解します。『びっくり日本一』という写真集で河川・湖沼・観光地・特産品など各都道府県を目に焼き付けた後は、県庁所在地のリストを見ながら県名と県庁所在地名が異なる県を集中的に覚えました。
●8月30日(火)午前10~12時 「アンネ・フランクの生涯」(作文・読書コース)
第二次世界大戦中のナチス・ドイツによるホロコーストで亡くなった少女として、アンネ・フランクは世界的に有名です。彼女を知ることは、第二次大戦の経緯とユダヤ人問題、そして思春期の少女の成長と心理的葛藤を理解することにもつながります。教材には『アンネの日記』と映画『アンネ・フランク』を使いました。隠れ家生活の人間関係や、ユダヤ人が収容所で受けた非人間的な扱いは、当事者の文章と映像から生身の感覚を伴って考えさせられました。生徒たちは「なんで人があんなことをできるのだろう」、「ぜったいに戦争をしてはいけない」などと感想を書いていました。
●8月30日(火)午前13~15時 「ことわざ・慣用句」(音読・書きとりコース)
ことわざや慣用句は、体の部分や数字を使っているものが多く、漢字1文字を書きれる穴埋め問題がテストで出題されることがよくあります。そこで、最初に40のことわざ・慣用句とその意味を線で結びつけるクイズ式のプリントを生徒さんたちにやってもらいました。次に、それらの中からテストで頻出するもの18を選んで、漢字1または2字の穴埋めをしました。最後は「ことわざカルタ」を何度もして盛り上がりました。読み手をみなが順番に担当することにより、ことわざ・慣用句を口で唱え、注意して聞き、札を読み・取ることを繰り返して覚えました。