≪もんじゅ≫が所属する全国珠算教育連盟の機関紙(誌)である『全国珠算新聞』と『全珠連会報』の今月号(2016年7月発行)に、東京大学文化Ⅰ類に通う現役の女子学生である竹村さん(上記『新聞』)と、東京大学医学部を卒業して現在、整形外科医をされている伊藤さん(『会報』)の文章が掲載されていて、お2人が考えるそろばんの効用が紹介されています。共通しているのは、暗算力です。
竹村さんは小学校1年生の時にそろばんを始め、中学時代も受験勉強とそろばん練習を両立していました。珠算・暗算とも10段で、大学受験では暗算が役立ったとのことです。2010年にはそろばんの訪米使節団にも参加、国際感覚を身につけたようです。後輩へのメッセージとして「計算力・暗算力・数感(数字の感覚)は、算数・数学に役立つのはもちろん、基礎学力を支えてくれるとても大切なものです」と書いています。好きな言葉に「コンプレックスは人を大成させる源」、「明日やろうはバカやろう」を挙げているのが印象的です。
伊藤さんも小学校1年生からそろばん教室に通い、2年生の時に参加した大会で入賞して以来、大会出場が楽しみになりました。暗算が得意で、「頭の中だけで計算できることが面白くて仕方ありませんでした」と言います。受験でもそれが強みとなり、「珠算と無縁だったら医師になる夢はかなわなかったかもしれません」と指摘します。今は2人のお子さんと共にそろばん練習に復帰され、2年前から全日本珠算選手権大会に選手として出場されています。お子さんが将来「珠算を習っていてよかった」と言ってくれるのを心待ちにしているそうです。
昨日、当教室に見学にいらっしゃったお母様から「暗算力をつけるにはどうしたらよいのですか」とのご質問をいただきました。「自分の目の前にそろばんを思い浮かべて計算をします。そろばんをイメージできるようにするために、実際のそろばんの珠を指ではじく練習が必要です」と説明をしました。多くのお子さんがそろばん式の暗算を覚えて、勉強に役立てていただくことを希望します。