2月19日、教育界で1つのニュースが駆け巡りました。東京大学が令和9年秋に文理融合型の新教育課程「カレッジ・オブ・デザイン」を設ける方針との報道です。この新課程では、学部4年間と大学院修士の1年間を合わせた5年生で、定員の半数は留学生、地球規模の社会課題を解決できる世界水準の人材育成を目指すとのことです。定員は1学年100人程度で半数は留学生を想定、秋入学、授業はすべて英語で行い、入試は既存の試験とは異なる方法を検討中だそうです。これまで、英語教育や思考する教育の重要性がどれだけ叫ばれても、「東大が変わらなければ変わらない」という意見が根強くありましたが、ここにきて、ついに東大も新課程でオールイングリッシュの授業に踏み切ることを決めました。

こうなると、大学入試のみならず、高校入試、ひいては中学入試も必然的に今後大きく変化し、その学習内容にまで波及することでしょう。中学入試で英語科目を取り入れる学校はますます増え、大学入試で求められる英語4技能のレベルはこれまで以上に高くなると予想されます。活動実績や思考を問うAO入試もさらに増えてくる一方(実際に2023年度の私大の選抜では、一般入試が4割を切ったという分析もあります)、一般入試の枠はさらに狭まることが予想されます。実際に東大も入学者の総数を変えなければ、留学生(あるいは、それに準ずる日本人学生)が増える分、一般入試の募集人数は減っていくと思われます。

≪もんじゅ≫では、既に何年もこの方向を予想して、こうしたニーズに応える授業を取り入れてきましたので、「東大が変わったことで、やっと従来の入試が大きく変わりそうだ」との思いです。現在、私立を中心に小・中・高のどの学校も改革を試みており、偏差値だけではない基準を模索しているのが現状です。とにかくアンテナを高く張り、目まぐるしく変化する時代に生きるお子さんが本当に身につけるべき力はどのようなものか、≪もんじゅ≫では引き続き惜しみなく情報を提供していきます。