≪もんじゅ≫では教養の1つとして、季節の行事や風習を生徒さんに知ってもらいたいと思っています。そこで、ホームページ上で定期的に季節の話題をとりあげ、わかりやすく説明します。

第20講 ―― ゴールデンウィーク

 この30年の間にゴールデンウィークの日程と祝日名に、いくつかの変化がありましたので、おさらいをしてみました。

 4月29日、5月3日、5月5日の3日が祝日指定であることに変化はありません。昭和までは4月29日が「天皇誕生日」、5月3日が「憲法記念日」、5月5日が「こどもの日」でした。当時、5月1日は「メーデー」として休みの職場が多く、休みは奇数日ばかりの「飛び石連休」と言われていました。(今は「メーデー」を休みにする職場は少なくなりました。)そこでレジャー経済振興のため、1986年に5月4日を「国民の休日」との名称で休日化し、5月3~5日を旅行のしやすい3連休としました。

 昭和天皇が1989年に崩御され、天皇誕生日だった4月29日は、自然を愛されていた昭和天皇にちなんで、「みどりの日」となりました。しかし、2007年に4月29日が「昭和の日」と改正されたために、5月4日は「国民の休日」から「みどりの日」となりました。その結果、現在それぞれ4月29日「昭和の日」、5月3日「憲法記念日」、5月4日「みどりの日」、5月5日「こどもの日」という名称の祝日となりました。さらに、この4月29日~5月5日の間に土日曜日がからんで、毎年この期間は合計4日を超える大型連休となっています。

 この大型連休を日本では一般的にゴールデンウィークと呼んでいます。中国では5月1日「メーデー」から始まる連休を「黄金周」と呼んでいたことから、最近、日本でも短縮名称として「黄金週」との呼び方が普及しています。今後は連休の大型化よりも、1年のうちで分散化することでレジャー日程の集中を防ぎ、観光産業の育成をしようとする傾向が出てきています。