町田市鶴川の「こども教室≪もんじゅ≫」代表の高橋直美です。
今日は、文部科学省が発表している新学習指導要領について取り上げます。
ゆとり教育からの揺り戻しという側面もある新学習指導要領は、小学校で平成23年4月から、中学校では平成24年4月から、全面実施されました。
ここで、理念として掲げられているのは「生きる力」を育むことです。
そのため、「ゆとり」でも「詰め込み」でもなく、知識や技能の習得とともに、思考力、判断力、表現力などの育成を重視することが謳われています。
これは明らかに、「詰め込み」や「ゆとり」の弊害を踏まえた上で、グローバル化している現代にあった教育を目指すものと思われます。
具体的に言えば、まず授業時間数が増えるわけですが、幼稚園の教育要領や小・中学校の学習指導要領の内容に関する主な改善事項の1つには、このようなものが含まれているのです。
(以下、文科省のHP資料の一部抜粋)
伝統や文化に関する教育の充実
・ことわざ、古文・漢文の音読など古典に関する学習を充実(国語)
・そろばん、和楽器、唱歌、美術文化、和装の取り扱いを重視(算数、音楽、美術、技術・家庭)
少し、私の個人的な経験によるお話をしたいと思います。
私は、大学卒業後、国際金融の世界でずっと働いていました。
国際金融の業界は、基本的に24時間いつもどこかで市場が開いていて取引がされているグローバルな世界です。
その中では、当然ながら、様々な人種や国籍の人たちがいるため、異文化との接触は日常的なものでした。
日本は相対的にみれば均一な社会ですが、ひとたびそれ以外の人々と接触すれば、何一つとして、黙っていて通用する世界ではないことに気づきます。
そして、そのときに大事なのは、自国のことをどれだけ理解しているかという点です。
ともすると、国際化は英語を学ぶこと、相手の文化を知ることのように思われますが、それは1つの側面に過ぎません。
ある意味で、それ以上に大切なことは、自国のことを理解し、それを伝えることのできる能力なのだと、私はグローバルな職場に身を置くことで痛感しました。
これからの時代は日本にいながらにして、多くの外国人と日常の生活や職場で触れることになるでしょう。
ですから、小さい頃から、伝統や文化に関することを身につけ、理解を深めていくことはとても大事だといえます。
話が少しそれましたが、そういう意味で、今、実施されている新学習指導要領の
「伝統や文化に関する教育の充実」
というものは、必須事項なのだと思います。
≪もんじゅ≫を始めるにあたり、考えていた理念は、まさにこの点です。
≪もんじゅ≫の「音読・書きとりコース」「そろばん・暗算コース」はいずれも、このような考え方をベースに授業を組み立てています。
次回以降のブログでは、それぞれのコースについて、新学習指導要領と関連したお話を書いていきます。