12月20日の『日本経済新聞』夕刊に「暗唱やはり大切」と題した記事が載っていました。内容はまさに≪もんじゅ≫が音読・書きとりコースでやっていることそのものなので、思わずとりあげました。以下は記事からの抜粋です。

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文部科学省では小学校で2011年度、中学校では12年度に、それぞれ全面実施した国語の学習指導要領に「伝統的な言語文化の指導」を明記。小学校から古典に親しむ指導をするよう求めており、古文の「竹取物語」や漢文の「春暁」などを取り上げる教科書も増えた。

滋賀県竜王町の町立竜王小学校は、暗唱用の文章を印刷したプリントを月2回のペースで配布。十二支から論語の一節まで様々だ。(中略)校長は「苦手だった暗記を克服し、九九や算数の公式をすらすら覚え始める児童も増えた」という。

百人一首の暗唱に力を入れるのは、宮崎県川南長の町立東小学校。(中略)教諭は「卒業生が進学先の中学校で『勉強に熱心だ』『記憶力が豊かだ』と、よく褒められているようだ」と満足そうに話した。

東京都杉並区にある区立天沼中学校の教室に枕草子などを暗唱する子どもたちの声が響き渡った。(中略)同校は昨年、全校生徒を対象に、授業開始前の10分間を使って古典などを暗唱させる取組みを始めた。(中略)校長は「記憶力や語彙力を鍛えるだけでなく、教養ある社会人に育ってもらうため」と導入の狙いを話す。

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≪もんじゅ≫の音読・書きとりコースでも、小学生が毎週、上に挙がった古典などを声高らかに朗唱しています。そのほか、竹取物語、源氏物語、平家物語、徒然草、方丈記、土佐日記、いろは歌、俳句、古事記、仏典、聖書、偉人(聖徳太子、世阿弥、千利休、徳川家康、福沢諭吉、湯川秀樹、松下幸之助、その他)の名言などなど。子どもたちは意味が完全にはわからなくても、「古典」という大人の言葉のまとまりを暗記し、人前でそれを発表するのが楽しいようです。
勉強が楽しい。それを子どもに知ってもらうことは、大人が与えられる最高の贈りものの1つだと思います。

門樹