町田市立七国山小学校を1月に4回訪問し、3・4年生を対象にそろばん講師を担当しました。学校ホームページには、授業風景の写真が掲載されました。
3年生と4年生の算数の教科書には、そろばんが1つの単元として組み込まれており、全国の多くの小学校は、近隣のそろばん教室にそろばん授業の講師を依頼しています。こども教室≪もんじゅ≫は、町田市立七国山小学校でのそろばん講師を2017年度(実際の授業は2018年1月)から担当し始め、今年で3年目となりました。
3年生、4年生とも3クラスずつで、教室内には講師の高橋門樹の他に、それぞれのクラスの担任の先生とボランティアコーディネーターの方がいらっしゃり、そろばんが学校の授業で初めての生徒さんにも丁寧に教えることができました。各クラスいる2名前後のそろばん学習経験のある生徒さんにも、友だちサポートしてくれるようお願いしました。
授業はテキスト『たのしいそろばん』だけでなく、高橋が持参したPCのそろばんソフトとフラッシュ暗算ソフトで見て聞いて楽しめるようにしました。そろばんソフトで教室前方の大画面に大きなイラストの指が出てきて、珠を押し上げたり下げたりするだけでも子どもたちは喜んでくれます。フラッシュ暗算はみんなが競って答えてくれるため大騒ぎです。
今年は初めての試みとして英語読上算をしました。最初に日本語で「願いましては、4円なり、5円なり、引いては6円では?」のような問題をいくつか読上げて、読上算に慣れてもらいます。次は1~20の数字を英語で読みます。3・4年生の英語授業で20までの数字は英語ですでに勉強しているので、これはすぐにできるようになります。
そして、いよいよ英語です。例えば、“Starting with 4 dollars, 5 dollars, subtract 6 dollars, that’s all. How much is it?”と読上げます。恐る恐る“Three dollars?”と答えてくれた生徒さんに、“That’s right!”と笑顔で親指を立ててほめてあげると、みんな恥ずかしがることなく英語で答えてくれるようになりました。
英語読上算を練習すると、頭で日本語から英語に翻訳する作業なしに英語の数字をストレートに理解して答えられるようになります。英語読上算は全国大会まであるそろばん競技です。すでに確立されている競技方法で、計算と英語数字の達人になれます。こども教室≪もんじゅ≫では毎月1回練習しています。
そろばんは2千年ほどの歴史があり、今から30年ほど前までは当たり前のようにお店でも職場でも使われていました。今ではもう役に立たない道具でしょうか。そんなことはありません。そろばんで複数ケタの暗算ができたら学校の勉強で有利になることに変わりはありません。“Old Meets New”、英語など新しい勉強への橋渡し役にもなります。
そろばんで鍛えられる計算力を使って、若い人たちが学業や仕事、科学研究などで活躍してくれることを願っています。