≪もんじゅ≫の作文・読書コースでは、通常の毎週1枚のワークシートのほかに、①日記、②読書感想文、③短編小説、④俳句、⑤イベント・旅行体験記の5種類の文章を書くワークシートを独自に開発しています。それらをそれぞれ、①ゴールデン・ウィーク(GW、5月)、②夏休み(8月)、③文化の日(11月)、④冬休み(1月)、⑤春休み(3月)の直前に生徒さんに配布して、取り組んでもらいます。

 まず、第1弾として日記ワークシートを作成、配布しました。GWの前に、1日100字前後の日記3日分の日記を書くワークシートを配布して、日記の執筆を奨励しています。「なぜGWに日記?」と思われるかもしれません。それは、日記が小学校の夏休みの宿題として課せられることが多く、いざ夏休みになってから困惑するよりも、その前に予行演習をしておこうと考えるからです。

 作文の一形態としての日記の特徴とは何でしょうか。第1に非常に短い文章であり、簡潔な作文の練習として最適です。第2に、大イベントから日常生活の中の小さな出来事まで、話材を探し出して文章化する練習になります。第3に日記は人生の記録文です。何かの目標への努力過程などを連続して記録したり、考えついたことを書き留めたりすることで、それそのものが自分史となります。

 小学生に出される夏休みの日記課題の目的は、旅行などのイベントや課題達成のための努力を通じて人間的な成長を確認することと、短文を毎日のように書くことで文章執筆に慣れさせることにあります。夏休みによくあるイベントには、家族旅行、海水浴、博物館見学、映画鑑賞などがあり、努力課題には、縄跳び、ピアノ、漢字・計算ドリル、読書などがあります。テーマは豊富です。

 イベント記録タイプの日記は、以下のようになるでしょう。たとえば、「家族で○○へ旅行に行った。ホテルの目の前が海なので、着いたらうれしくて、すぐに海に行き、きれいな貝殻をたくさんひろった」、「映画『○○』をみた。主人公○○の言葉『○○』には、ぼくも勇気をもらった」、「○○博物館の恐竜展に行った。会場には巨大な首長竜、肉食竜、翼竜がいて、今にも動き出しそうだった」。

 努力記録タイプの日記は、以下のようになります。「なわとび前とび200回、後ろとび50回をとんだ。初めて二重とびが連続でとべた。やった!」、「漢字ドリル18・19ページの書き取りをした。『成』の書き順がむずかしくて、気をつけながら書いた」、「『アンネの日記』(アンネ・フランク著)50~75ページを読んだ。アンネたちがドイツ兵に見つからないかドキドキした」。

 こうしたメモに近い短文をGWに書き慣れておくと、夏休みの日記だけでなく、旅行記や読書感想文が書きやすくなります。その時の気持ちを表す言葉を付け加えると文章が生き生きし、出来事に対して考察をする習慣がつきます。もしGWには夏休みほどの大きなイベントも課題目標もないという場合には、テレビや友達との遊び、買い物、お手伝いなど、ごく日常的なことでもかまいません。

 たとえば、「環境問題のテレビ番組を見た。気温の上昇と台風が関係あると知っておどろいた」、「運動ぐつを買いに行った。すごくカッコいい色のナイキの『ダイナモフリー』があったので思わず買った。これで走るのが楽しみだ」、「夕食後のお皿洗いを手つだったら、母が『ありがとう』と言ってくれた。また明日もやろう」などです。話材はなんでもよいのです。それをどう話題にするかです。

 ≪もんじゅ≫の、①日記、②読書感想文、③短編小説、④俳句、⑤イベント・旅行体験記の5種類のワークシートは、必須課題ではなく自由課題として配布します。何枚書いて、いつ提出してもよいことにしています。提出されたワークシートは、作文・読書コースのサービスの一環として無料で添削して返却します。ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。