全国珠算教育連盟の段位および外部検定試験が5月26日に行われました。
毎回、この検定試験日には検定会場の監督や採点が行われ、その後、当教室が所属する地区の会合が開催されます。
このたび、その地区会において行われた地区主催の第4回研修会で、≪もんじゅ≫の高橋直美が講師を務めました。
これまでの3回の研修会では、他の教室の先生によるそろばん指導そのものに関する講義でしたが、今回は少し趣向を変えて、時代や教育全般が変化する中でのそろばん教育の意義について、話をすることにしました。
まず、そろばんをお子さまに習わせたいと考える保護者の方の考えと、そろばん指導を行う教室の先生の考えの、共通する点と違う点を洗い出しました。
そして、その上で、経済・社会・政治・教育などの分野におけるエポック的なイベントを年表で確認することにより、昭和の中頃から現在まで、どれほど大きな時代の変化があったかを確認しました。
次に、教育分野での変化について、特に入試の傾向などの例を挙げて、育てたい人物像の変遷について追ってみました。
世の中全体でみると、バブル崩壊以降の価値観の変化が非常に大きく、また、Windows95の販売以降の様々な変化は、これまでの多くの「当たり前」を大きく変えたと言えるでしょう。
これらを踏まえた上で、そろばん業界として、そろばんをお子さまたちに教える意義は?という問題提起や、これまでとは違う複数の新たな取組みについて、考えていることをお話しました。
そろばんが非常に優れた教育ツールであることは間違いありません。
一方で、計算の正確さやスピードのみをどこまでも追及することは、これだけコンピューターが発達している時代に、どこまでその魅力を訴えることができるのか少々疑問があります。
かねてより、当教室では、総合的な基礎学力に加えて、目まぐるしく変化する時代に対応できる力をつけることを重視した授業を行っています。
そして、そろばん指導の中では、数に関する英語を絡ませたり、PCと親和性のある指導を行うなど、様々な取組みを行っております。
常に「何のために?」というキーワードを念頭に、これからも大局を見据えた教育を実践していく所存です。