お菓子畑  日本でもハロウィーンが盛んになりました。今年、≪もんじゅ≫では教室玄関のげた箱の上に、チョコレートやキャンディーなどのお菓子畑をつくりました。2週間にわたって生徒さんが帰りに1人1つ、好きなお菓子を持ち帰ってもらうようにしました。
 帰りがけに「持ち帰るのは1つだよ~」と言ったのですが、2つ手にした小学校低学年の男の子がいました。その子に「あれ?」と声をかけると、「お姉ちゃんにあげようと思って」とのことでした。そこで、「いいよ、お姉ちゃんと仲良くたべてね」と2つあげました。
 すると、他の子どもたちが黙っていはいません。他の子が「ずるい」とか「あの子ね、2つとも帰りながら食べちゃうよ」と横やりが入りました。男の子は「ちゃんとお姉ちゃんにあげるよ」と言い返していました。
 欲しい子には欲しいだけあげたいのはやまやまなんですけど、生徒さん全員に好きなだけあげるとなると、大量のお菓子を用意しなくはいけません。ごめんね、だから1人1つなのです。でも、その男の子には「いいよ、おねえちゃんに持っていって」と言いました。
 そろばんとハロウィーン。本来はなんの関係もありませんけど、折に触れて季節の行事で子どもたちの顔に笑みを浮かばせるのは、教室をやっている楽しみの1つです。
 とはいえ、もちろん本末転倒してはいけません。普段はそろばんの練習で実力をつけてもらい、大会出場や検定合格の醍醐味を知ってもらうことを最優先に、≪もんじゅ≫スタッフはあれこれ考えています。やはり、大会での賞品や表彰状、検定試験の合格証をもらった時の生徒さんの笑顔が一番ですから。