≪もんじゅ≫にお子さまを通塾させてくださっている保護者の皆様は、その教育が通常の進学塾とは一線を画していることをご承知のことと思います。開塾当初は、「音読書取りコース」と「そろばん暗算コース」の2コースのみでしたが、その頃から私たちはこれからの時代に必要な教育を模索し続け、現在もそれを加速しようとしています。その背景には、私たちが子どもの頃とは全く異なる時代になったことがあります。世の中が多様化、グローバル化し、ITやAIなど日進月歩で社会を根底から変えるイノベーションが起きつつある中、暗記学習で良い点数や成績をとり、有名大学に進学し、一流企業に勤務するというかつて敷かれていた人生のレールだけを追い求めていると、どこかで人生が立ち行かなくなるのではないかと私たちは強く危惧しています。

≪もんじゅ≫の授業がユニークであるのは、そうした信念がベースにあるためです。例えば、すでにバージョンアップした「音読書取りコース」は基本的な読み書きの習得を目的としていますが、英語修得の必要性から就学前のアルファベット学習に始まり、簡単な英語表現や算数英語まで取り入れています。そのため、未就学児からこのコースで学ぶお子さんは、英語の発音やリスニング力が自然と身についています。日本人として漢字の読み書きをきちんとできることは必須なので、≪もんじゅ≫で漢検を受検し、音読書きとりコースでも漢字学習を毎週してもらっていますが、一方で小学校1年生はたし算・ひき算を、2年生ではかけ算を、3年生ではわり算などを日本語だけではなく英語でも学習しています。単なる英会話だけでなく、英語で勉強ができる素地を身につけていただくためです。

同様に「そろばん暗算コース」では、従来の珠算学習に加え、そろばんの最大の強みである脳力を鍛えるため、読上げ暗算やフラッシュ暗算はもちろん、英語読上げ算も取り入れています。≪もんじゅ≫が定期的に参加し、生徒さんに呼びかける英語読上げ算イベントに毎回参加されているお子さんたちは、すでに大きな桁数の英語の数字も難なく聞き取り、発音できるようになっています。語学は「習うより慣れろ」と言われるように、勉強で文章構造を理解するだけでなく、たくさん聞き、それに反応して行動した人ほど速く修得していきます。町田市人口43万人、東京都人口1300万人という数字を英語ですぐに言えるでしょうか。英語読上げ算は、勉強や仕事やで使う数字を瞬時に言えるようにする良い練習になります。

作文読書コース」では、単なる読書や読解指導ではなく、≪もんじゅ≫独自のワークシートで自分の考えを展開できる設問により、年齢に応じた思考力を身につけられるようにしています。毎回コメントを書き加えて返却することで、課題に取り組むモチベーションをあげています。≪もんじゅ≫独自の原稿用紙を使って、新聞記事視写と考察を毎週書いているお子さんは、自らの考えを説得力のある文章で書けるようになっており、その効果は目を見張るほどです。「うちの子は作文や感想文が苦手なんです」とおっしゃる保護者様は多いのですが、それはプールで泳ぐ練習をしなければ泳げないのと同じで、文章を書く練習をしなければ書けません。文章執筆の機会をあらゆる形で≪もんじゅ≫はご提供しています。

そして、≪もんじゅ≫の独自色が最も強く出ているのは、「個別指導コース」です。もちろん、通常の補習や先取り学習、受験指導も行っていますが、当コースはあくまでカスタムメイドですので、そうした通常の内容とは異なる生徒さんも少なくありません。例えば、小学生の時から政治経済に興味をもっていた中学生は、新聞で興味のある記事を毎回取り上げ、内容を要約しながら、自分の考えをまとめ、それをレポートや小論文にしています。つい先日も、選挙の投票率について本を参考にしながらレポートを書いてきてくれました。また、別の中学生のオンライン授業では、中高生向けの日本語新聞と英字新聞を講読し、それらの中から気になる記事を自身が紹介し、意見交換した内容を原稿用紙にまとめて翌週提出するといった授業を進めています。さらに個別指導コースの生徒さんには、さまざまなボランティアや体験イベントの情報をお知らせして、興味のあることを実体験していただいています。

これらの学習は、「リベラルアーツ」を強く意識したものです。日本ではリベラルアーツを「教養」と訳す場合もありますが、現代の教育に当てはめれば、「自分の人生と地域コミュニティをより良くするための知的スキルと行動力」と定義できるかもしれません。これは、古代ギリシャで圧制者から自由(Liberty)を獲得するために、民主政治を実現するための手法(Arts)を学ばれていたことに由来します。日本で古来より培われてきた「読み・書き・そろばん」をベースに、知性とコミュニケーション能力、そして実践力の訓練を目指しています。グローバルなAI時代だからこそ、「人間力」を養う必要があります。行動を伴ったリベラルアーツを身につけ、刻々と変わる時代の流れに対応できるマインドセットを持つための学びを提供できることが、≪もんじゅ≫の目指すところであり、強みであると私たちは自負しております。