当初、小学校2年生以上を受講学年としていた「作文・読書コース」を、年末に小学校1年生、そして年明けに幼稚園年長にまで拡大しました。お子さんに言葉や文章を書くことに早くから慣れ親しんでもらいたいという、親御さんたちからのご要望にお応えしました。
 とはいえ、幼稚園年長さんが毎週、課題図書を読んだ後に感想文を書くことは、難しいでしょう。そこで年長さんには、毎週1枚、80文字足らずの書写をして、提出していただくこととしました。1行8文字、10行のマスの大きな原稿用紙を≪もんじゅ≫が作りました。言葉や短文を原稿用紙に書いてもらいます。年長児用原稿サンプル

 テキスト文は、例えば、年中行事――お正月、節分、ひな祭り、鯉のぼりなどを、短歌にしました。「おしょうがつ おもちのはいった おぞうにと おせちりょうりで おなかいっぱい」、「せつぶんに ふくまめ なげて おには そと、 じゃきをはらって ふくを よびこむ」など。
 また、友だちとの上手なコミュニケーションを促す「なかよし言葉」――あいさつ、友達への声かけ、ほめる、なぐさめる、いさめる言葉もテキストにしました。「ぼくもはいって、あそんでいい? となりでたべたいな。いっしょにかえろう」、「じゅんばんだよ。ことばでいおう。たたいちゃだめ。せんせいにそうだんしよう」など。
 名作や偉人の言葉も取り上げました。本に親しむきっかけにしたり、たしかな価値観をもってもらうためです。「すずと、ことりと、それからわたし。みんなちがって、みんないい」(金子みすず「私と小鳥と鈴と」から)、「こころでみなくちゃ。たいせつなことは、めにみえないんだ」(サン・デグジュペリ『星の王子様』から)など。

 これらのテキストを、≪もんじゅ≫が用意したA4判の原稿用紙に毎週書いていくうちに、自分ですてきな言葉を見つけ、文章を書き紡いでいく楽しさを知ってもらえたらいいと思っています。テキスト文を書いた原稿用紙は、≪もんじゅ≫に提出していただきます。≪もんじゅ≫スタッフは受け取った原稿用紙に添削して返却します。
 慣れない筆跡でも一生懸命書いた大きな字に、≪もんじゅ≫スタッフが「じょうずだね!」「ちからづよくて、よみやすい」「このことばを、ともだちにいってみよう」などと赤ペンで書いたコメントをお子さんが読んで、字を書くことにさらに喜びを感じてくれると嬉しいです。
 作文・読書コースは、郵便によって提出と返却をする通信講座です。ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。