8月21日に東京武道館で開催された「世界そろばんフェスティバル」には、当教室からも生徒9名が参加しました。通常の競技大会とは異なる、国際親善が目的の「フェスティバル」だったため、そろばんの他、映画、各国芸能、東京五輪音頭など盛りだくさんでした。教室の生徒さん同士はイベントと往復の電車の中で仲良くなり、楽しい夏休みの思い出になりました。

同行された保護者の方たちは、そろばん学習者が世界中にいることや、彼らの計算能力が日本の選手たちに勝るとも劣らないことに驚かれていました。また、大きな会場でわが子がそろばんを真剣に弾き、東京五輪音頭を踊る姿を観客席から見て喜ばれていました。

あるお父様はメールで「そろばんが共通言語となり、国籍の違う大勢の人たちが集って文化交流をされていることに感動しました」と感想を書いてくださいました。生徒さんたちに楽しかったプログラムを尋ねたところ、「初めて解いたピラミッド計算」「やっぱりフラッシュ暗算が盛り上がる」「スパイダーマンの映画にドキドキした」「みんなで踊った五輪音頭」「全部が楽しかった」と答えは様々でした。

教室代表の高橋直美は、外国からの参加選手や指導者の皆さんの対応やフラッシュ暗算の英語アナウンスなどを担当させていただき、海外のそろばん関係者と知り合うことができました。こちらの朝日新聞の取材も通訳として一部手伝わせていただきました。日本を「そろばんの聖地」と考えて来日され、熱心にそろばん上達に励まれている人々を間近で見ることのできた非常に有意義なイベントでした。

私にとっての収穫は、会場となった東京武道館内の会議室で同時に行われていたシンポジウムでした。各国のそろばん教育の現状と成果が、その国の指導者から紹介されました。

小学校でそろばんが必修になっているトンガ、2010年に法人化して以来2万人以上の子どもたちにそろばんを教えてきたスリランカのそろばん団体、企業として「グローバル・ゴールデン・ブランド賞」を受賞したマレーシアのそろばん教育機関、1日で実施したそろばん大会の最多参加者数2万5千人というギネス記録を打ち立てたレバノンの組織等々、海外でのそろばんの隆盛を知ることができました。

日本の商業高校などが外国人そろばん留学生を受け入れ、本場のそろばんと日本語を修得した人材に、母国でそろばんを広めてもらうようなシステムがあれば、さらに世界でそろばんが広がり、国際的なそろばん交流が盛んになるのではないかと思いました。

これら価値あるイベントを長い期間かけて準備してくださった東京都珠算教育団体連合会、東京商工会議所、全国珠算学校連盟、全国珠算教育連盟、日本珠算連盟、国際珠算普及基金、東京都、足立区、足立区教育委員会の方々、そして当日は会場設営や会場周辺の案内などをご担当くださった先生方に、改めて感謝を申し上げます。

 

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