新学期が始まりました。おかげさまで、≪もんじゅ≫は4年目を迎えました。この4月から入会された保育園・幼稚園児、小学生、中学生の生徒さんも加わり、いっそうにぎやかになりました。4月の第1週のそろばん・暗算コースと音読・書きとりコースの授業を終えて感じるのは、学校のカリキュラムの少しだけ先を行く「先取り学習」の大切さです。

 小学校1年生を例にお話しします。小学校の先生は立場上、「文字は学校で教えますから、ひらがなとカタカナが読めれば問題ありませんよ」とおっしゃいます。しかし、小学校に入学すると間もなく漢字の書き取りが始まります。ひらがな・カタカナはすでに書けるのが前提です。それができていないと、最初のつまずきとなってしまいかねません。

 ≪もんじゅ≫の音読・書きとりコースに初めて参加されるお子さんは、どの学年でも授業はじめの漢字書き取り練習に戸惑います。漢字を大きな声で読むこともそうですが、ほとんどのお子さんは漢字練習ノート1ページ分に漢字を書き続けると、途中で「手が痛くなった」と言って書くのを止めてしまいます。多くの文字を続けて書いた経験がないためです。

 ≪もんじゅ≫で小学校1年生が、漢字練習ノートにがんばって書いた漢字「一」や「二」の横に読みがなをひらがなで書く時、ひらがなの書き順が間違っていることがよくあります。すると、漢字練習の時間にひらがな指導をすることになります。ひらがな・カタカナをなめらかなに書けないお子さんは、簡単な漢字でも習得に手間取ってしまうのが実情です。

 例外はありますが、「左から右へ」「上から下へ」「ヨコ棒の次にタテ棒」などは、漢字とひらがな・カタカナを書く際の大原則です。複雑な漢字を習う前に、ひらがな・カタカナでこれら書き順の基本原則を覚えておくという目的が、就学前のかな文字練習にあります。書き順を正しく覚えることが、結果的に漢字習得のための能率化でもあるわけです。
 
 保育園・幼稚園児でも年中・年長さんになると、お手紙やカードを友だちどうして渡すようになります。絵と文字を書いて贈ることが楽しいし、受け取るのも嬉しいものです。そんなお子さんの楽しみを増やしてあげるためにも、就学前にひらがな・カタカナを読めるだけでなく、書く練習をされることをお奨めします。お子さんが「お手紙名人」と呼ばれるかもしれません。

 ≪もんじゅ≫では、音読・書きとりコースと作文・読書コースでも、ひらがな・カタカナ練習の教材を用意しています。ひらがな・カタカナなんて簡単に習得できるとお考えの親御さんもいらっしゃいますが、体系的かつ継続的に文字と言葉を勉強して、小学生の学習につなげるのが≪もんじゅ≫教材の特徴です。ご関心のある方は、お問い合わせください。

(高橋門樹)