長雨の後は寒さが増し、一気に秋が深まってきました。≪もんじゅ≫のすぐ近くには「どんぐり公園」があり、赤や黄色の落ち葉が風の吹きだまりを彩っています(添付写真)。≪もんじゅ≫の生徒さんたちも、この公園で授業前や後に遊んだり、お母様の車のお迎えが来るまでの時間調整をしていたりして、お世話になっています。

 先日の金曜日、公園の入口付近に比較的新しい大きめのスポーツバッグが置いてありました。周囲に持ち主らしき人が見当たらず、カギがかかっています。それを見かけた≪もんじゅ≫の小学校6年生の女子生徒さん2人が怖くなり、不審物として携帯電話で110番通報しました。警察はすぐに来てそれを持ち去ってくれました。私は生徒さんからその報告を受け、爆発物や危険な化学薬品ではないことを祈るばかりでした。

 すると、日曜日早朝、警察の方がわが家を訪ねて来られました。「一昨日、貴塾の生徒さんから連絡をいただいた件で、お話に来ました。危険物取り扱いの担当官が持ち帰ったものを調べたところ、危険物ではありませんでした。中には、空になった酒瓶やゴミが入っていました」と、ご報告をしてくだざいました。

 私が「わざわざ、すみません。ただの落し物のようなものでお騒がせして」と言うと、「そんなことはありません。やはり誰の物かがわからない、カギのかかった大きめのバッグが、人の集まりやすいところに放置されていれば、不審物であるのは間違いありません。きちんと通報していただいて助かりました。生徒さんにすばらしい教育をされていますね」と、おっしゃってくださいました。警察の方が労をいとわず、丁寧に対応してくださったことに、感謝申し上げます。

 教室のすぐ近くにあって、近所のお子さんやご老人、家族などが憩う公園は、やはり安心できる場所であってもらいたいです。特にこれまで≪もんじゅ≫として安全教育をしたことはなかったのですが、これは良い機会だと思い、今回のことを≪もんじゅ≫が毎月末に生徒さんのご家庭に配布する「もんじゅ通信」に掲載して、お知らせすることにしました。

 今回は6年生女子が迅速かつ適切な行動をしてくれました。しかし、どのような対処をすべきか判断のつかない小さなお子さんには、不審な物を見つけた場合、まず近くの大人へ知らせ、適切な処理を判断してもらうよう伝えておくのがよいでしょう。多くのお子さんたちが集う塾や各種教室は授業だけでなく、不審物や不審者から生徒さんたちを守る安全対策も考える必要があります。日ごろからご近所との結びつきや警察との連携をきちんと持っておく必要を感じました。

(高橋門樹)