第32講 ―― 初夏の到来を知らせてくれる果樹たち

春先に花を咲かせて夏から秋に身をつける果樹は多くあります。わが家には、10年ほど前に植えた梅の木と、3年ほど前に植えた桜の木、そして去年植えた桃の木があります。

梅の木は5年ほど前から毎年たくさんの実をつけてくれます。たわわに実る梅の実を、梅酒、梅ジュース、梅ジャムなどにして、夏バテを防いでいます。梅雨は梅の実が成るころに降る雨だからそのように呼ばれるとを、梅の実を収穫するようになって改めて知りました。


さくらんぼは違う桜の種類の花から授粉しないとできないとのことで、苗木を3株植えました。まっすぐ上に伸びるもの、横に枝を広げるもの、成長がゆっくりなものなど、育ちかたは1株ずつ異なります。今年初めて3株とも花を咲かせ、そのうち1株がさくらんぼの実をつけました。

桃の木も違う種類のものを2株植えました。今年の4月に花が枝にたくさん並んで咲いただけでも喜んだのですが、ゴールデンウィークごろには花の中に、ちゃんと桃型をした小さな実がいくつもできていました。これから大きな桃の実になっていくのが楽しみです。

果樹ではありませんが、去年の5月に≪もんじゅ≫の玄関横に3株を植えたクルメツツジが、さっそく今年、小型の鮮やかな赤い花をたくさん咲かせてくれました。写真のように、1株がそのままブーケの花束のようです。

果樹のなる木、鮮やかな花が咲く木、それぞれ夏が近づいたことを知らせてくれる嬉しい旬の知らせです。写真はつい先日わが家で撮ったものを説明順に並べました。実はどれもまだ青いのですが、これから夏になるにしたがって、色づくのが楽しみです。

(高橋門樹)