第34講 ―― 七夕と生徒たちの願いごと

 ≪もんじゅ≫では毎年恒例の行事として、生徒さんたちが願いごとを七夕の短冊に書いて、教室玄関内にある笹の葉に飾ります。生徒さんが増えたので短冊をくくりつける枝が足らず、短冊が重なってよく読みにくくなってしまいました。願い事で一番多いのは、やはり「そろばん(暗算)○級(○段)に合格する」「漢字テストで満点をとる」「学校の○○のテストで○○点以上とる」などの勉強関連です。

 そろばん2級の生徒さんが「そろばん1級に合格して、そろばんをやめられますように」と書いていました。日頃からお母様に「1級とるまでは続けなさい」と励まされているのでしょう。活発な男の子なので、他にやりたいことがあるのかもしれません。1級合格までの数年間で身に付けた忍耐と努力は、必ず人生の様々な場面で役に立ちます。また次の目標に向かって精進してくれることと思います。

 そろばんの生徒さんで「お医者さんになりたい」と書いた生徒さんが複数いました。1人はご両親がお医者さんで、小学生ながらもすでに具体的な医大や専門科の名前を書いていました。難関校受験の準備をしながら、そろばん学習を継続するお子さんは少なくありません。珠算検定合格や大会入賞を目標に知的な努力を重ねることは、受験勉強にも相乗効果を生みます。

 生徒さんの中には勉強だけでなく、スポーツなどでも才能を発揮しているお子さんがいます。「プロ野球選手になりたい」「サッカー大会で優勝できますように」「空手の試合で優勝する」「水泳の級の検定試験で次は合格する」「リレーの選手になりたい」などなど。女の子の「バレリーナになりたい」もあります。文武両道で、子どもの時に頭と体の両方を鍛えるのは理想的です。

 「おわらい げいにんに なりたい」と書いた低学年のお子さんがいました。お母様は「うちの子はいつもテレビを見て笑っているんですけど、≪もんじゅ≫でまじめに勉強させてくれるから助かります」とのこと。ふだんはジョークを飛ばしていても、いざ勉強する時にまじめに取り組むことのできる男の子はモテます。将来、ユーモアセンスのある魅力的な大人になってくれるといいですね。

 ある女の子は「家族が病気やケガなく、幸せにくらせますように」、またある男の子は「世界平和が実現しますように」と書いていました。無病息災と家庭円満、世界の平和と繁栄は、時代や国に関係なく、すべての人に共通の願いです。7月7日のおり姫と牛飼いの逢瀬を祈念する七夕は、お子さんたちの様々な目標と希望を目にすることができ、≪もんじゅ≫スタッフにとっても地域のお子さんたちの健やかな成長を願う良い機会です。