≪もんじゅ≫では教養の1つとして、季節の行事や風習を
生徒さんに知ってもらいたいと思っています。
そこで、ホームページ上で定期的に季節の話題をとりあげ、
わかりやすく説明します。

第13講 ―― カンナ月とカミアリ月

10月の異称は、神無月(かんなづき)です。
でも、なぜ神がいない月なのでしょうか。
日本の神話では、この季節に日本じゅうの神様が
出雲の国(現在の島根県)に集結して、
他の地域に神様がいなくなってしまうと言うからです。
そのため、逆に出雲の国では10月を
「神在月(かみありづき)」と呼びます。

では、神様は、出雲に集まって何をするのでしょうか。
昔、大国主命(おおくにぬしのみこと)が
天照大神(あまてらすおおみかみ)に国譲りをして以来、
1年に1回、大国主命の地元である出雲に
八百万(やおよろず)の神が集まって、
各種の神事について会議が開かれているとのことです。

具体的には、イザナミノミコトの法事や、
酒造り、縁結びなどについて話し合われているそうです。
神々が出雲大社に集まり、
男と女の名前を書いた札を持ち寄って
誰と誰を結びつけるかを相談している絵が、
島根県立古代出雲歴史博物館に所蔵されています。