意外かもしれませんが、全国珠算教育連盟の現名誉会長は、宇宙飛行士の山崎直子さんです。
山崎さんは2010年にスペースシャトル・ディスカバリーに乗った宇宙飛行士です。彼女については子供向けの本などでも紹介されているので、興味のある方は、そちらをぜひお読みください。
宇宙飛行士の訓練中にご主人と知り合い、結婚、子育てをしながら宇宙飛行士という夢を実現する過程は、大人にとっても参考になることが多いです。
全国珠算教育連盟は2011年に、「教育に情熱をお持ちで、特に子どもたちや保護者の方々の目線で敬愛できる人物」という基準で、山崎さんを第5代名誉会長に推戴することになりました。

全珠連2014年1月1日発行の『全国珠算新聞』では、トップページに山崎さんの「新年にあたって」という文章が掲載されています。以下に一部を引用します。

「数字は当然のことながら『計算するために』使われます。『記録するため』にもです。それと同時に『証明するため』にも応用されます。」
「私たちの体が『星の欠片』でできていること(中略)を証明してくれたのは科学であり、それは数字がなければ発見できない事実でした。科学に数字は不可欠だからです。」
「私たちの生活において数字は計算以外にもとても重要な意味をもっているということです。」

上記の山崎さんの言葉からも、そろばん学習がただの計算が得意な子どもを作り出すためではなく、生活から宇宙科学まで、あらゆる場面で役立つ脳力を育成することにつながっていることがわかります。
いま取り組んでいる地道な練習が、いつか幅広い脳力を発揮する基礎となっていることを、ぜひ皆さんにも知っていただきたいと思います。