以前より、保護者の方々から「息子をじっと落ち着かせる方法はありませんか」と、ご相談を受けることがありました。男の子が元気いっぱいなことは素晴らしいことですし、それ自体を否定することは不必要です。ただし、ある程度の時間きちんと座って勉強をしたり、よく考えてからものを話したりできる「知的な男子」的な部分も持ってくれることを、親御さんが望むお気持ちはよくわかります。

そこで、≪もんじゅ≫では新たに「作文・読書コース」を開設することにしました。課題図書を読み、原稿用紙に向かっている間は、元気な男の子もじっくりと机に向かいます。それが習慣化すれば、元気さと知性を兼ね備えた男子に育ってもらえると考えたからです。もちろん、男子だけに限りません。読書好きな女子児童は多いです。読書をして「楽しかった」で終わらず、作品から論点を見つけ、自分の考えを紡ぎ出す練習をしてみませんか。夏休みの読書感想文は、どなたも頭を悩ませる宿題でしょう。でも、ふだんから読書と作文を少しずつでもしておけば、それが夏休み終了前に立ちはだかる「大きな壁」にはなりません。

具体的には、毎週、各学年用に≪もんじゅ≫スタッフが選んだ本15ページ前後を読み、1~2ページほどのワークシートの質問に答えるという形で、読書と作文の習慣を身につけるものです。当コースの対象学年は小学校2~6年生です。まだすべての学年の教材が完成していないので、正式なコース開講には至っていませんが、完成次第、正式開講のお知らせをホームページ上でする予定です。

当教室へ直接通わなくても受講できるように、基本的に通信添削講座としました。郵送による提出と添削返却です。読む本は、①読んでワクワクする偉人伝、②身近な疑問を解き明かす理科読み物、③多くの人が知っている社会的な出来事、④著名人が書いた文学作品の4種類の本です。伝記は人格形成を促し、理科雑学は勉強に直結します。世の中の事件は社会性を教えてくれ、文学作品は日本語の美しさを味わうことができる、などの観点から選びました。

ワークシートは、それぞれの本の内容に応じて、「この人は何を成しとげた人でしょうか?」「あなたはそこから何を見習うことができますか?」「質問にたいする答を本から抜き書きしましょう。」「出来事の内容を、いつ、どこで、だれが、どのように、なにをしたかに、まとめてください。」「あなたなら物語の結末をどのようにしますか。自由に書きかえ、その理由も示してください。」など、異なる質問を出して、回答してもらいます。無理なく自然に、作文や読書感想文、ノート作りができるようになります。

この「作文・読書コース」は、実はすでに一部の生徒さんが始めていて、好評をいただいております。月2回、記入したワークシートを提出してもらい、それに≪もんじゅ≫スタッフが細かなコメントを書きこんで翌週に返却します。当初は回答欄が十分に埋められなかった生徒さんも、2、3回後には回答欄のマス目を超えて書くようになり、なめらかな日本語を書けるようになってきました。

具体的な内容は、もうしばらくお時間をいただいた後に、当ホームページ上でお知らせする予定です。