≪もんじゅ≫では教養の1つとして、季節の行事や風習を生徒さんに知ってもらいたいと思っています。そこで、ホームページ上で定期的に季節の話題をとりあげ、わかりやすく説明します。

第18講 ―― 春の訪れを告げる花 梅・桃・桜

梅の花

梅の花

 梅・桃・桜は同じバラ科の植物で、3月中旬から4月中旬にかけて白色や紅色系の花を木の枝にたくさん咲かせてくれる点でよく似ています。初夏から盛夏には、梅の実、さくらんぼ、水蜜桃などの甘い果実が、口福をもたらしてくれる点でも共通しています。

 花の趣の違いを言えば、梅は雪が降る中でも香気ある花を咲かせることから、松・竹と並ぶ「歳寒三友」と呼ばれます。桃は枝にびっしりと花を密集して咲かせるために、華道でよく使われます。桜は散りぎわの美学から、日本の武士道にもなぞらえられます。

桜の花

桜の花

 花の形の違いをご存知ですか。シンプルなのが桜です。5枚の花びらの先が小さく割れて、ハートマークに似ています。花びらと花全体の形が丸いのが梅です。花びらの先がややとがっているのは桃です。ご参考までに、わが家で咲いた梅と桜を添付します。